ネットワークプレーヤーの「音質」は、処理速度が決め手

高級なCDプレーヤーは、データーを送り出す「トランスポーター」と「DAC」に分かれています。どちらも音質に重要な役割を持ちますが、実は数万円も100万円を超えるトランスポーターも「送り出すデーターの品質は同じ(エラーはゼロ)」なのです。
 けれどトランスポーターの工作精度や強度、回路の品質で音が変わるため、高級品は筐体やメカニズム・電源がしっかりして「重く」なっています。では、USB-DACにデーターを送り出す「PC」も、電源と筐体を強化すれば、音が良くなるのでしょうか?
 「ハイレゾ」や「DSD」。これらの音源データーの再生には、USB-DACと手持ちのPCを組み合わせてお使いになると思います。では、Windows PCとMacの音質を比較されたことはありますか?同じDACでも、「Mac」から再生すると、ずっと良い音がすることをご存じですか?
 再生ソフトも音質を左右します。無料の「foobar2000」や、雑誌評論で使われることの多い「Audirvana」をお使いですか?
2万円ほどで手に入る(逸品館で取扱中)高音質再生アプリ「HQ Player」を使われたことはありますか?
 オーディオ機器で使われる「低速度・一方通行」のデジタル通信とは違い、USBの通信方式は「高速度・往復」なので送り側の処理速度が遅いとDAC内で「乱れ(ジッター)」が発生し、音が悪くなります。WindowsよりもMacの音が良いのは、「OS」が、音楽データーの送り出しをよりスムースになるように作られているからです。再生ソフトは、メモリーに記録されたデーターをDACが対応する形式に変換するので、やはり音質に大きく影響します。 PCの音質の決め手は「重さ」ではなく、処理速度、すなわち「速さ」だったのです。

iCat INC.と共同開発した「オーディオ専用OS MsHD」を搭載

ネットワークオーディオの決め手は「処理速度」だと気づいたAIRBOWは、iCat社の協力により、高速処理OS「64bit Real Time Linux」をカスタマイズし、マザーボードに搭載されている各種「チップ(インターフェイス用IC)」を音楽再生に適したモードで制御し、PCとオーディオ・デバイス(DAC)との通信(オーディオデータのやり取り)を高速化することで、かつてない高音質化を実現した、オーディオ専用OS「MsHD」の開発に成功します。
2013年に世界で初めてMsHDを搭載した初期のモデルでは、パスワードの入力などが必要でしたが、我々はその後も開発の手を緩めることなく、2016年3月にリリースした第3世代の「MsHD Vegas」では、電源投入後画面を見て操作せずにお使いいただける、「PCを感じさせないレベル」にまで、完成度を高めました。
AIRBOWリアルミュージックPCは、このオーディオ専用OS・MsHDを高速CPU(Intel i3/i5)と高速メモリー(DDR4 RAM)を使うマザーボードに搭載することで「I・O DATA fidata」や「Buffalo オーディオ専用NAS」の数十倍以上に及ぶ処理速度を実現したのです。その圧倒的な高音質が自慢のAIRBOWリアルミュージックPCですが、ファイル・インデックスや操作レスポンスも一般的なNASよりも数十倍以上早く、一切の待ち時間なくとても快適にお使いいただけるのも自慢の一つです。

※MsHDの高音質について詳しくは、弊社ホームページをご参照ください

搭載するソフトウェア(アプリケーション)と機能

「musica(AVCloud-DSDと表示されます)」は、 DSDを含むすべてのフォーマットに対応します。音質はmusicaがAssetUPnPよりも、若干ですが優れています。楽曲は「フォルダー単位」で表示されます。
I/O DATA fidataが搭載する「Twonky Server」よりも高音質な「AssetUPnP(AVCloud-HiResと表示されます)」は、多彩なID TAG情報による検索機能と強力なジャケット表示、プレイリスト対応、24bitアップサンプリング配信/フォーマット変換配信が可能な多機能ソフトです。
収録されたファイルは、ジャンル・作曲者・アルバム名・プレイリストなど多彩な様式で表示され、高速度での検索も可能です。また、DACが非対応の信号を自動的に対応フォーマットに変換して、配信することもできます。

USBやHDMIなど「PCのオーディオ・インターフェイスに直接接続される機器」で使える、リアルタイムのアップコンバートやDSD変換、各種パラメーターの詳細設定などに対応する、超高音質再生ソフト「HQ Player」をMsHD専用にカスタマイズして搭載しました。試用バージョンは、連続30分でシャットダウンされますが、再起動することで繰り返し使えます。

DSD・ハイレゾ再生に対応、iTunesプレイリスト共有可能、強力なジャケット表示機能搭載など、高音質と使いやすさを兼ね備えるのが「JRiver Media Center」です。

圧倒的な多機能と、自由自在なプレイが楽しめ、グラフィックも美しいのが「Roon」です。
高音質の再生には「Roon Ready」のDACが必要ですが、MsHD搭載モデルなら、内部でRoonとHQ P
layerを接続して、HQ Playerの高音質とRoonの使い勝手を連結して使えます。これは、世界でMsHDだけの機能です。 HQ PlayerとDACやAV AMPの接続は、USBもしくはHDMIで行います。

◆ CDリッピング・CD/DVD再生機能(MSPモデルのみ)

BDRドライブを搭載するMSPでは、「※CD/DVDのリアルタイム再生(デジタル出力)」、「CDのリッピング機能」が備わります。CDのリッピングソフトには、簡単にIDタグ情報を書き込める「Audex」を搭載し、高音質&高機能な「リッピングマシン」としてもお使いいただけます。
※MSPが搭載するドライブはBDRですが、対応するソフトを搭載していないためBD再生はできません。

◆ セットアップ済みの使いやすさと高速レスポンスを実現

基本的なセットアップを完了した状態でお届けするMSP/MSSは、LANケーブルを接続するだけでお手持ちのWindowsやMacから、必要な音声ファイルの転送が可能となります。転送した音楽ファイルは即座にデーターベースに反映され、各種アプリから使えます。

◆ Windowsリモートデスクトップ接続を用いてAIRBOW-MSP/MSSにアクセスを可能。

様々な方式でスマートフォンやタブレット、PCとのリモートデスクトップ接続が可能です。ディスプレイやキーボードなしても、HQ Playerやファイルなどの操作が可能です。