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ルーム・アコースティックを整えよう

ルームチューンの基本

スピーカーの音は水面を波紋が広がるのと同じように部屋の中を進んでいます。もし、水面(部屋)が無限に大きいなら波紋はどこにもぶつからずに綺麗に広がってゆけるのですが、実際にはそんな大きな部屋は存在しませんから、波はいずれ壁に当たって跳ね返り、そのエネルギーが尽きるまで反射を繰り返して消滅します。
 反射した波(反射波)は、広がろうとする波(直接波)とぶつかり、混じり合い、新たな関係が生じます。それを「干渉」と呼び、干渉によって新しく合成される波のことを「干渉波」と呼んでいます。
部屋という水面に、音という波を綺麗に広げることを目的に、でたらめに発生している「干渉波」を調整し、直接波と反射波がお互の邪魔をしないようにしようというのが、ここで説明するルーム・アコースティック調整法の基本的な考え方です。
ここからは、ルーム・アコースティック調整法という呼び方はやめて、「ルームチューン」という、もう少しスマートな呼び方に変えましょう。ルームチューンの方法には、大きく分けて次の二つが考えられます。
(1)スピーカーの位置を動かし壁や床との距離や角度を変えることで音質を改善する方法。
(2)スピーカーの位置を変えずに、吸音・反射パネルなどを使うことで周囲の環境を変え音質を改善する方法。

部屋の広さとスピーカーの大きさの関係

話をルームチューンに進める前に、部屋に応じた大きさのスピーカーを選ぶことの大切さを説明しておきたいと思います。部屋を水面に、スピーカーの大きさを波に例えて説明しましょう。
 水面に波紋を綺麗に広げるための、水面(部屋)の広さと、波(音)の大きさには重要な関係があります。
プールでは思いっきり波を大きくしても波紋は綺麗に広がってゆきます。水面(部屋)が十分に広い場合には、音源が大きくても波紋の広がりに乱れは生じにくいからです。
しかし、浴槽で同じように大きな波を起こしたらどうなるでしょうか?浴槽の水面は、瞬時に大きく乱れてしまうでしょう。
 水面の広さが狭い場合には、波の大きさをあまり大きくすると波紋が綺麗に広がらなくなってしまうのです。
 この水面の大きさと波の大きさの関係は、部屋の大きさとスピーカーの大きさに当てはまります。
部屋に対してスピーカーが大きすぎるとそのスピーカーを上手く鳴らすのが非常に難しくなってしまうからなのです。部屋に波紋を綺麗に広げる(音場空間を広くする)ためには、部屋の大きさに応じたサイズのスピーカーを選ぶことが大切です。
特に音の広がりと、楽器の音が混濁しないような透明度を求めるなら、「音源が大きい=大型スピーカー」を狭い部屋に入れるのは避けなければなりません。
なぜなら、大型スピーカーはユニットの数も多く、またその位置も離れているため、リスニングポイントから見たときに音源が多重になることが原因で、狭い部屋では発生した音波が綺麗に重ならずズレを生じ、結果として空間は広がらず音も濁ってしまうのです。
 できれば、部屋の広さが8〜12畳以下の場合には、ユニットの数が少なく「点音源」に近いスピーカーか(ユニットの位置を近づけてあるPMCなどは最適)、2本の小型スピーカーとスーパーウーファーの組合せ(3Dシステム)などをお選び下さい。
 間違っても、狭い部屋に無理やり大きなスピーカーを入れないように注意してください。

波紋を綺麗に広げるためにはスピーカーと壁との関係が大切

さて、先ほどの水面に波紋を広げるモデルを再び利用して、ルームチューンをもうすこし詳しく説明しましょう。
 洗い桶程度の小さな入れ物を用意し、その「水面を指でつつく」ようにして実際に波を立ててみましょう。
 まず始めに、一本の指で「洗い桶の中央付近」に波紋を起こしましょう。波紋は周囲に向かって綺麗に広がるはずです。次に指の位置を中央から、徐々に縁に近づけてください。波紋を起こす位置が中央から縁に近づけば近づくほど、波紋が綺麗に広がらなくなります。
 今度は、2本の指で波紋を起こしながらその指と指の間隔を広げたり狭めたり、あるいは指の位置を「洗い桶の中央や縁に近いところ」に移動しながら、「波紋の広がる様子」を観察してください。二本の指の間隔や、波を起こす位置によって、波紋の広がり方がずいぶん違うことを確認していただけたでしょうか?
 この実験では、洗い桶がリスニングルーム、波紋を起した指の位置がスピーカーの位置に相当しています。
 実験の目的は閉ざされた水面(部屋)では、波紋を起こす場所を変える(スピーカーの位置を変える)ことで、水面全体の波の乱れを減らすことができる(音の広がりを改善できる)ということを理解していただくことです。

水平だけではなく垂直方向にも配慮が必要

話を簡単に進めるため、まず「水平方向への音の広がり」だけについて話を進めましたが、音は水平方向だけではなく「垂直方向」にも広がります。
 そのため、壁とスピーカーの位置関係が音の濁りを減少させるために重要であったように、「垂直方向への音の広がり」を改善するには、「天井や床」と「スピーカー(ツィーター)」の位置関係(床や天井からの距離)に配慮することが大切です。
 これは洗い桶の縁に近いところで波を立てたとき、波紋が綺麗に広がらなくなったモデルを、縦方向に置き換えていただければ理解できると思います。
 先ほど申しあげたように、床に直に座ってステレオを聴くような場合や、サラウンドシステムのエフェクト(センター)スピーカーなどの設置時に、失敗を犯しがちなので十分に注意してください。
現在、スピーカーの高さを決めるひとつの指針となっている「ツィーターを耳の高さに合わせる」という方法は、そういう意味では少し説明不足です。
 なぜなら、正座のような低いリスニングポジションで耳の高さにツィーターを合わせた場合、スピーカーの位置が床に近くなりすぎ、床から高音が反射して「悪い干渉」を引き起したり、あるいは「低音が床を這う」などの原因で音が濁るからなのです。
 このようにスピーカーの位置が低すぎたり、あるいは天井に近すぎたりすると、上下方向への音の広がりが阻害され、音場が平面的になり、楽器の分離が悪くなります。スピーカーのツィーターが床や天井から少なくとも1M以上離れるように設置するか、床と天井の中間くらいになるような位置に、設置すると良好な音質が得られますのでお試しください。

スピーカーのセッティングは片方ずつ順番に行う

さて、洗い桶の実験で「指の位置を変えた」時に水面を広がる波紋の乱れ方が変化することを体験しました。
 そして、「綺麗に波紋が広がる指の位置がある」ことに気がつきました。つまり、リスニングルームの中でも「音が濁りなく十分に広がり、一切のストレスを感じることなく音楽を聴けるスピーカーの設置場所があり、それを見つけることが大切」だということなのです。
   洗い桶の水面は「丸い形」でしたが、部屋は「長方形」ですから、洗い桶ではなく「浴槽」に波を立てることで、もっと現実的な実験を行うことができます。
これからその具体的な方法を説明しますが、この調整では2本のスピーカーを同時に鳴らすと、左右の音が混じり合って混濁するため、部屋の濁りがわかりにくくなりますから、必ず「片側ずつ」順番に行ってください。

調整法[1]

片側のスピーカーから「ザー」音を流し、スピーカーの位置を変えながらその音の変化を聴いてください。スピーカーの角度をほんの少し変えたり、位置をほんの数o、あるいは数p動かすだけで、ノイズの「音」が大きく変わるはずです。この時、一度にスピーカーを大きく動かしすぎないように注意してください。
ノイズの音が「濁った音が混じったモーやジャーという音」から、「濁りの少ないサーやシャー音」に変わってきたら、それは悪い干渉が減って音が良くなってきた証拠です。 音源がピアノの場合には、「響きの濁りが減少し、タッチの強弱がハッキリする」ように聞こえるようになれば、スピーカーの位置が良くなったのです。
 この調整を順番に左右のスピーカーで行えば、音場の濁りが激減し「楽器の分離が向上、低音や高音がハッキリと聞きとれる」ようになるはずです。
 この調整方法はオーディオ・スピーカーのみならず、あらゆる音を出す機器の設置の基本です。
 ラジカセやミニコンポはもちろんのこと、パソコンやカラオケのスピーカーの設置位置も同じように、ノイズのような音を出しながら、その音が「澄んで聞こえるよう」に位置調整するだけで、明瞭度が高まり、聞き疲れがしなくなるはずです。

レーザーセッターを使い2本のスピーカーの位置関係を整える

調整法[2]

レーザーセッターを使い、さらにスピーカーの位置調整を追い込んで音を良くしましょう。
[1]の調整を行って、部屋とスピーカーの関係(壁からの距離と角度の関係)を整え「汚れた干渉」を減らした後、左右のスピーカーから広がる波紋を、綺麗に重なるように調整すれば、ステレオシステムは、あなたが信じられないほどの素晴らしい能力を発揮します。

調整法[3]

[2]の調整でスピーカーの位置や角度を変えてしまうため、[1]の調整が「無効」になってしまいます。残念ながら、今のところ、一度に[1]と[2]を両立させる方法は見つけられていません。
そのため、面倒でも[2]の後に[1]をもう一度行い、その後にまた[2]を・・・というように、[1]と「2」の調整を繰り返して、小刻みにスピーカーの位置を変えながら、[1]と[2]が両立する「最良の妥協点」を見いださなくてはなりません。

さらにスピーカーの位置を微調整する

調整法[4]

[3]までの調整を根気よく行った後、最後にもう一度、モノラル演奏のソフトを左右片Chずつ鳴らし比べてください。
 どうですか?左右で微妙に音色が違って聞こえませんか?もし、まだ左右の音色が違って感じられるなら、さらに微調整を行いましょう。
 もうここまでの調整でかなり集中力を使い果たしているはずです。もし、「疲れ」を感じるようなら、ここから先の調整は「後日体調が良く、やる気十分のとき」に行ってください。
 まず、必ず今のスピーカーの位置を「床にテープを貼るなどの方法でマーキング」して下さい。そして、そのマークの位置からほんの少ししかスピーカーを動かさないように注意しながら、[1]と[2]が両立し、さらに左右のスピーカーで別々にモノラル演奏を聞いたときの音が「ほとんど同じ」に聞こえるように、スピーカーの位置を追い込んでください。
最終確認のため「モノラル演奏」を再生すると!!!
どうですか???
 「仮想センタースピーカー」が出現したのかと思うほどコンパクトに、2本のスピーカーのど真ん中に「音像」が浮かび上がるはずです。
 この状態でステレオ録音のソフトをかけてみれば完全に「スピーカーは部屋から消えている」はずです。さあ、お気に入りのソフトを思いっきりお楽しみ下さい!
 もし、モノラルソフトの音像が「コンパクトに中央」に位置しているにもかかわらず、ステレオソフトの音像が散漫に感じられたとしたら、それはあなたのせいではなく「録音エンジニアの仕業」なのです。
 この素晴らしく調整された状態のステレオで演奏するマルチマイク録音が、「正しい位置にマイクを設置して行われたワンポイントステレオ録音(MS方式などは除外)」に勝るところはあるでしょうか?
 この調整を行わず買ってきたスピーカーを、任意の位置に「ポン」と置いただけでは、スピーカーはその性能の10分の1程度の能力しか発揮することは出来ないのです。
 まず機器の買い換えを検討する前に、面倒でもスピーカーのセッティングを追い込んでください。そうすれば、多くの問題が解消すると共に、残された問題点が明確に見えてくると思います。そして、有効な解決法を探しあぐねたときには、迷わず「逸品館」に助けをお求め下さい。きっとお力になれると思います。

響きを消さずに整えよう

響きに重要なのは、高域のエネルギーです。しかし、普通の部屋では高域のエネルギーが不足しています。それは、「柔らかなカーテンや、薄い壁で高音のエネルギーは反射されずに簡単に吸収」されますが「低音はさほど吸収せずに反射される」という二つの理由で、部屋の中で音が反射を繰り返すときに、「高音から先に減衰してしまう」ためなのです。
 しかし、高音を反射させれば残響によって「高音のエネルギーが補える」といっても、美しさが考慮されたコンサートホールの残響とは違い、リスニングルームで生じる反射(残響)は音を濁す原因となる場合が多いので、まず先にある程度の吸音措置を講じるべきです。  一番悪い(汚い)残響が発生するのは、「天井と床」や「壁と壁」など「距離の近い平行面」の間です。このような平行面の間では、音が何度も反射を繰り返して「フラッターエコー」が発生し音を大きく濁らせます。
 もし、リスニングポジションで、「パン」と手を打った時に、その音が左右の壁で反射して「ビンッ」と割れたような、濁ったような音に聞こえたら、両方の壁かどちらか一方の壁に吸音対策を講じなければ絶対に音が良くなりません。
 高価なオーディオ機器を手に入れたにもかかわらず、その良さを引き出せなかったほとんどの原因は、この「フラッターエコーの発生」によるものです。
そこで、このフラッターエコーのように「音を濁す問題となる汚いエコー」は吸音し、不足する高音のエネルギーを「綺麗なエコー」を発生させることで補ってやれば、リスニングルームの高音と低音のエネルギーバランスは適正になるのです。
 大切なのは、「響きを消す」ことではなく、「部屋全体の響きを整える」ことなのです。
 低音と高音のエネルギーバランスが適正になれば、スピーカーの音がまるで「生演奏」のように、生き生きと輝き、躍動を始めるのです。

薄い壁の表面には吸音措置が必要

もう一つ忘れてはならことがあります。それは、「薄い壁」が音を「反射」するよりも大きな音で、「共振」しているということです。
 バイオリンやギターなどの共鳴板を持つ楽器から、大きな音が出る原理をご存じですか?それは、弦の振動が共鳴板を共振させているからですが、「薄い壁」や「床」なども楽器の共鳴板と同じように、スピーカーから出た音のエネルギーで「振動」し「大きな騒音」を発生しているのです。
 壁や床がどれくらいの音量で「共振」しているかを調べるために、手のひらで「ドン」と叩いてみてください。「ゴツン」という詰まったような音がする壁なら、大きな問題はないと考えて大丈夫ですが、もし「カ〜ン」や「バ〜ン」、「ビ〜ン」というように、叩いた音が尾を引くように聞こえるなら、それは「壁や床が盛大に共振している証拠」なのです。
 この「共鳴音」を消さなければ、いくら高価な機材を買い込んでも絶対に音は良くなりません。
 この「共振」がたぶんリスニングルームで「音を濁らせる一番大きな原因」になっているはずなのですが、うかつにも今までそれを見過ごしていました。
   それを教えてくださったのは「サーロジック・村田さん」です。彼は長年スタジオやコンサートホールの設計と音響調整の仕事を続ける中で、この事実に気づいたそうです。響きが部屋の音を良くすることを教えてくださったのも村田さんなのです。
 この「共振」する、薄い壁や床の悪影響を防ぐ方法はただひとつです。その表面に「厚手の柔らかいカーテン」や「厚手のカーペット」などを敷いて共振をおさえることなのです。太鼓の表面を毛布で覆うと音が出なくなるのと同じ理屈です。部屋の見かけを変えるのがどうしても嫌な場合は、レゾナンスチップや、フェルトの端切れなどを張ることでも、ある程度の効果はあります。(貼り付ける位置は、「振動の腹」です)
しかし、やはりそれでは響きの成分が不足しますから、乱反射パネル(サーロジック FWパネル)を使って、反射を補ってください。このパネルは壁にぶつかる音のエネルギーを吸収する働きもありますから、相乗効果で非常に大きな改善が見込めます。

視覚と聴覚の連携

目を閉じてものを食べることには恐怖感を覚えますが、それは「あらかじめ食品を見ておくことで、事前に味覚と嗅覚のフォーカスをその食品に合わせておく」ことができなくなるために、心理的なとまどいを生じるからなのです。
聴覚と視覚も、味覚と嗅覚と同じように、かなり強い関連性を持っており、音の方向性や広がり感には「視覚」が大きな影響を与えています。
また、良くある相談の「片側だけに壁があるため音像が中央に定位しない」という問題でも、視覚による心理的な影響がほとんどで、レーザーセッターを使って精密にスピーカーを位置決めした後で、目を閉じてチェックをすればまず間違いなく音像は中央に定位します。

スピーカーケーブルの長さが左右で違うと、音像が中央に定位しないというのも、ほぼ100%心理的な影響によるもので、高品質なスピーカーケーブルなら左右で長さが2倍以上違っても、やはり問題なく音像は中央に定位します。
 スピーカーケーブルの長さを同一にせず、アンプとスピーカーの距離に合わせることで、スピーカーケーブルの長さは短くて済むので無駄な出費を避けることができます。また、ラックやスピーカーの後ろでとぐろを巻くこともなく、見栄えも良くなるので、断然お薦めいたします。
逸品館の試聴室では左右のスピーカーケーブルの長さを同一にしていませんが、訪れるお客様から、音像定位が抜群によいという評価を得ています。
また、AVシステムでも同様に、音の定位感や広がり感がずいぶんと見た目に引っ張られますから、音質チェックを行う場合には映像を消してください。
 映像を消した途端に音の方向性や定位感が損なわれたり大きく変化するようなら、スピーカーの位置を再調整した方がよいでしょう。「映像の中心」と「音の中心」がずれたまま長時間映画などを見続けると、大きな疲労感を覚えることになります。
まれにオーディオ雑誌などで「スピーカーケーブルの長さの左右同一」から始まって、電気的な条件の同一性や潔癖性に執拗なまでのこだわりを見せる評論家や技術者を見受けますが、その説明は無意味です。
 ケーブルの長さや、インピーダンスの不適合など、電気的な条件の不一致は、ルーム・アコースティックなどの「音の反射の影響の大きさ」から見れば、実に微々たるものなので、それが故障の原因とならない限り、聴感で大丈夫と感じられるなら自信を持って無視していただいて結構です。

FWシリーズ

3号館展示中

幅455mm、厚さ70mmのパネルが1枚です。写真は2枚。
蝶番付きタイプはLVと同じように自立します。
●型番の数字は高さ(MM)
● FW1200が標準サイズ
 

反射パネルの使い方と効果

反射パネルの設置位置は、「左右のスピーカーの中央@と背後A」・「リスニングポジションの背後B」の「5枚」がベストです。いきなり5枚を導入するのが無理な場合には、まず「スピーカーの中央@に1枚」から始めて、次にスピーカーの背後A、リスニングポジションの背後Bと増やせば良いでしょう。

まずパネルを@の位置に設置してください。ボーカルや楽器など「センターから来る音」が立体的になり、明瞭度が大きく向上します。楽器の表現力や、音のエネルギー感が大きく増大します。ボーカル・ベース・ドラムなどがグングン前に出てきます。パネルを置くことで、圧迫感が生じるイメージがありますが、実際は全く逆でパネルの方向に空間が広がり、楽器の音に芯が出て実在感が大幅にアップします。
 次にAの位置にパネルを増設すると、サウンドステージが左右に大きく広がるようになり、音場の立体感が目覚ましく向上します。
 最後にBの位置にパネルを追加すると、背後への音の広がりが大きくなり、リスナーを中心に「球状」の音場空間が出現します。楽器などの音色が、非常に生々しくなり、色彩感や躍動感が大幅にアップします。

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