ハイビジョン放送対応・16:9ワイド液晶プロジェクター比較

EPSON EMP-TW200 vs SANYO LP-Z2

2003年末に発売された「EPSON EP−TW200」「SANYO LP−Z2」は、それぞれ、従来の1/2近い低価格でハイビジョン放送にフル対応した「1280×720画素」の高精細度の液晶素子を搭載し、さらに画質劣化のない縦横台形補正が可能な「レンズシフト機能」を搭載した、高画質で設置場所を選ばない大変魅力的な液晶プロジェクターです。
デザインも個性的で似たプロジェクターが多い中、一目で分かる2タイプです。

EPSON EMP-TW200
定価268,000

SANYO LP-Z2
定価268,000

主なカタログスペック比較表

 

EMP-TW200

LP-Z2

液晶パネルサイズ

0.7(16:9)パネル×3

液晶パネ画素数

921,6001280×720)画素×3

投影レンズ

1.5倍電動ズーム・フォーカスレンズ
f
21.431.7mmF:2.12.8

1.3倍手動ズーム・フォーカスレンズ
f
21.527.7mmF:2.042.54

光源

200w UHE

130w UHP

光度

1300lm

800lm

コントラスト比

800:1

1300:1

騒音レベル

28dB

24dB

電源

AC100120V/200240V

AC100V

消費電力(待機時)

270w/0.3w

210w/4.5w

外形寸法

440×高さ320×奥行114mm

395×高さ116.7×奥行273.5mm

質量

5.3kg

4.1kg

投射距離100インチ(16:9

3.0m4.5m

3.0m4.0m

投影レンズ周り

EMP-TW200

LP-Z2

本体上部にレンズシフトノブが付いています。レンズにフォーカス/ズームリングが付いてません。
本体又はリモコンで操作する電動タイプです。
(数年前のシアタープロジェクターは電動が当たり前でしたが、本体の小型化等で最近は削られていました。天吊時に威力を発揮する機能です。)

レンズシフトはレンズ右側に、レンズ本体部にはフォーカスリング、その左右にツマミがあります。
左がズームの調整で右側はレンズの絞りです。
(コントラスト調整をランプの明るさでなく、光学的に調整することにより、黒色の締まったフイルム画質を再現します。最近のシアタープロジェクターに多く搭載されている機能です。)

フォーカス/ズーム操作時は、画角と中央部の標示でピントの確認を行います。(画像は出ません。)

使わない時は前面カバーを閉められ、インテリアを考慮したデザインになっています。

5系統入力 右からD4入力/色差入力/D-SUB15pin/コンポジット/S端子 4系統入力 上からDVI-IDVDHDCP対応)/D4入力/コンポジット/S端子

TW200はよく使う機能にそれぞれボタンがあり、使い易くなっています。Z2はボタン数を最小限に抑えデザイン的にスマートに配置しています。

各メニュー表示画面。両社共に前モデルを踏襲しています。
慣れによりどちらが使いやすいと言うことはありません。

両機共、フィルターは本体底面に脱着部を配置し、天吊金具を付けた状態でも取り外しは可能。Z2は吸気口が側面にある為、天吊時に埃が積もらない点では有利です。

TW200/200w・Z2/130w

TW200はランプの周囲は大きいがランプサイズはほとんど違いません。

TW200の様に全面バックライトになっている方が真っ暗の中では使いやすいです。

画像比較

使用機材

デジカメ : PanasonicDMC-FZ2(絵の傾向としては少々派手に再現する傾向があり、プロジェクターの特徴が強調されて違いが分かりやすくなっています。)

DVDプレーヤー : マランツDV8400色差接続)

スクリーン : OSスクリーン・ワイド90インチ(ピユアマットII

EMP−TW200

LP−Z2

カラーバー

グレイスケール

カラーバーTW200は明るい方のZ2は黒い方の階調がややつぶれ気味です。
この違いは、MEDIXのDVDチェックディスクで標準値を出してからの画像ですが、調整してもプロジェクターの個々の特徴として残ります。)

モノスコパターン(中央部)

TW200は滑らかに見せる為か、液晶プロジェクターとしてはややフォーカス感が甘く見える傾向があります。
Z2の黒っぽいハッキリした画像とは対象的な絵作りが感じられますが、シャープネスの差による解像度の違いはほとんど感じられんません。

DVDソフト画像

色味の違いが良く分かります。Z2が緑色がやや強めに再現されています。(以前の液晶に見られた、いやな緑色の浮いた感じとは違います。)

TW200はやや青みの強い、色温度の高いTVタッチの画像です。好みの分かれる所です。

暗部の潰れは液晶の不得意とする所です。Z2の方がやや見通しは良い様です。

ハイビジョン画像

TW200は桜の花も白っぽく表現されています。Z2はやや赤みの強い表現になりました。

バックの色の調子に大きな違いが出ています。モニターTVやプラズマTVで確認した所、Z2の色合いが近いのですがやや濃く再現されています。

デジカメの特性で色再現が強調されていますが、実際の見た目はこれほど極端な差はありません。

TW200は青色と白色が強く色温度が高く、色温度調整を低くしてもその特徴は残ります。
Z2
も同様で、緑色と黄色が強く色温度が低い傾向は、調整で色温度を上げても低めに感じます。

部分拡大。窓枠部の色のズレに両社の違いが分かります。(拡大して分かる違いで通常見ている分には問題の無いレベルです。)

視聴している側と周りも、そこそこ(新聞が十分読める位)スポットライトをつけての状態

映画ではなく、ビデオ収録の画像は最近のプロジェクターであれば多少周りが明るくても意外に十分視聴に耐えます。

薄暗いシーン。TW2001300ルーメンの明るさが効いています。Z2の左右下方スポットが当たっている所は絵が消えて白い生地が露出しています。

光源漏れ/冷却ファンノイズ比較

排気部からの光漏れが共にありますが、それ以外からはなく共に優秀です。
TW200は傾斜の斜光スリットがあり、斜め下からでないと光漏れは確認できません。
Z2は格子状の排気枠でどの位置からでも見えてしまいます。

ファンノイズを収録しています。クリックすると音声ファイルにリンクします。

無音状態
システムの
暗騒音チェック用
にお使い下さい

ダイナミックモード

シアターモード

ランプモード・明

ランプモード・暗

参考・無音

TW200は明るい分、ファンノイズも大きくなってしまいます、シアタープロジェクターとしては作動音大きな部類になります。シアターモードでもファンノイズは目立ちます。

ランプモード・明はTW200のシアターモード位です。ランプモード・暗は殆んど作動しているのが分かりません。静かなPianoHE-3200がうるさく感じるほどです。スゴイ!!

TW200
ハイビジョン(画質)画像をリビングルームのある程度明るい部屋で見たい方に最適なプロジェクターに仕上がっています。
テレビ調の抜ける様な青いクリアな画像は大変綺麗に再現します。
滑らかな画像の分、ややフォーカス感が甘いのが気になります。
手の届かない所や天吊時に画角調整やフォーカスが電動で調整できるのは便利ですが、手元で使う場合は却って操作が煩わしく感じました。)
ファンノイズはカタログスペック28dBと有りますが、同スペックのプロジェクターよりも大きく感じました。

Z2
業界最静24dBはかなりの静かさで、今までのプロジェクターと比べ作動しているのが分からないほどです。
良く売れた前モデル
Z1のデザインを踏襲し一回り大きくなっていますが、性能も一回り改善されています。
色味が落ち着いた派手さの無い画像は映画向きで、テレビ慣れした方には少し物足りなく感じるかもしれません。

クッキリしたピントの合った画像は精細感が有り、年配の方にも見やすいと好評です。
DVDの
映画が鑑賞を中心に視聴なさるなら、Z2がお薦めです。
実売価格は、SANYOがEPSONより2〜3万円安いのでお買い得感があります。

総評

高密度パネルを搭載し、レンズシフトと高機能・高品質を低価格で実現していますが、スペック上はほぼ同等の上位モデルと比べると、画像の滑らかさや色の密度感に差があります。

逸品館の超ロングセラーモデルPLUS・ピアノと比べると、ランプが明るいので画面の明るさとクッキリ感では勝ります。

画素が細かいので、ハイビジョン画像も有利です。

しかし、カラーバーやグレースケールの再現でも明かなように「画像の質感や色合い」は、液晶よりもDLPが遙かに優れています。
また、普段一番多く観る「DVD」を「1280×720」の高密度画素に変換するためには、このクラスの液晶プロジェクターに搭載されている「画素変換回路」の性能では不十分なのか「画像の奥行き感」・「動きの滑らかさ」ではDLPが圧倒的に優れています。

ハイビジョンを見るか? DVDを観るか? 真っ暗な部屋で観るか? 明るい部屋で見るか? 条件の違いにより機器の選択は分かれます。
新製品の液晶プロジェクターに引かれるお気持ちはよく分かりますが、より「本格的なシネマ鑑賞」を目指すお客様は、店頭で「DLPプロジェクター」との比較をしてみてから結論を出されても遅くないと思います。

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